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2025.05.16

ミュオンHライン・H2エリアへのビーム取り出しに成功

  物質・生命科学実験施設の大強度ミュオンビームライン(Hライン)の調整運転において、Hラインを分岐・延長して建設した新たな実験エリア(H2エリア)へのミュオンビームの取り出しに初めて成功しました。また、このHラインの延長については2025年5月12日に行われた変更許可に係る施設検査の結果、5月13日付けで合格と認められました。今後H2エリアでは、Hラインが供する大強度ミュオンビームを減速・再加速することで指向性の高いミュオンビームを生成することを目指し、ミュオン加速装置の建設を進めていきます。将来的にはビームラインをさらに延長し、ミュオン異常磁気能率の精密測定による素粒子標準理論では説明できない物理現象の発見や、透過型ミュオン顕微鏡の開発による物質中の電磁場分布の可視化による産業応用などを目指していきます。

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