J-PARCセンター中性子利用セクションの大原高志研究主幹が
日本結晶学会賞学術賞を受賞されました
J-PARCセンター中性子利用セクションの大原高志研究主幹が、2021年度日本結晶学会学術賞を受賞されました。受賞タイトルは「高精度単結晶中性子回折法による水素原子を鍵とする構造化学的研究」です。
https://crsj.jp/news/2021/210831award.html
大原研究主幹はJRR-3原子炉や物質・生命科学実験施設 (MLF) において一貫して単結晶中性子回折計の開発、運用に携わり、従来は10mm3という巨大な単結晶試料を必要とするなど制約の大きかった単結晶中性子回折測定をより小さな結晶で簡便に実施できるよう、装置の高度化を進めてきました。現在、大原研究主幹が装置責任者を務めるMLFの単結晶中性子回折計「SENJU」では、0.1mm3の単結晶試料での回折測定を実現しています。また、大原研究主幹は単結晶中性子構造解析法によって結晶中の水素原子の位置を高い精度と信頼性で決定できることを活用し、様々な分子性結晶の反応、物性の解明を進めるとともに、以前は国内でほとんど例がなかった分子性結晶の単結晶中性子構造解析を一般的な分析手法へと変革してきました。
授賞式は2021年11月20日に、日本結晶学会2021年度年会にて行われる予定です。