■ J-PARC News 第41号より       (2008/8) 
●JーPARC特別公開に2,600人!
 平成20年8月10日、「JーPARC特別公開」として見学会を実施した。平成20年12月からの一部供用開始を控え、ほとんどの施設が見学できるチャンスとあって、県内外から予想を遥かに越える2,600名の見学者が来場した。JーPARCでは施設に専門説明員を配置して対応にあたった。

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●いばらき産業大県フェア2008
 「いばらき産業大県フェア2008」 〜ものづくりと知の集積 産業大県いばらき〜 が平成20年7月30日と31日の2日間、東京ビッグサイトで開催された。主催は、茨城県、(財)茨城県中小企業振興公社、茨城産業会議。J-PARCでは会場のセンターブースに「J-PARCの模型やパネルを展示」し、中性子ラジオグラフィによるかぶと虫の透過写真映像を不思議な映像体験機器・クロノス・プロジェクター※1を用いて紹介した。 メインステージでは鈴木広報セクションリーダーがJーPARCの中性子利用、産業応用等を中心に紹介した。また、茨城県が独自に設置する2本の中性子ビームラインについて別途詳細な説明を行った。

  ※1:投影されたスクリーンを変形させることで映像の一部分の時間を進ませたり巻き戻したりした感覚で映像が見られる。

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●特集:JーPARCを利用してできること
< ハドロン※1の研究 >  - ストレンジハドロンの注入 -
 巨大な原子核である中性子星※2の内部では、地球上では存在しないような高密度な状態になっていていると考えられており、そこでは、ハイペロンやK中間子などの「ストレンジクォーク(奇妙なクォーク)」が重要な役割を果たしていると考えられている。近年になって、理論や実験から核子(クォーク)とK中間子との「束縛された」状態が存在するらしいことが分ってきた。 K中間子を使って人工的に高密度状態を作り出し、このストレンジクォークの役割など、ハドロン多体系の構造を量子色力学の立場からさらに解明を進めていくことが物質の本質を解明することにつながると考えられている。このような事象が起こる確立は非常に小さいため、多くのK中間子を作り出すJーPARCでの実験に大きな期待が掛かっている。

  ※1:クォーク・グルーオンの複数の基本粒子で形成される陽子、中性子などの粒子の総称
  ※2:半径10km程度の恒星。質量が太陽程度、大気の厚さは1m程度で、中性子が主な成分の天体。1cm3当たりで10億トンと桁外れに大きな密度を持つ。

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●施設建設状況
(1) 加速器関連
 7月に引続き加速器装置、周辺機器・設備の保守点検期間のため加速器運転を停止中。9月から運転再開予定。
(2) 実験施設関連
 物質・生命科学実験施設は、中性子ビームライン、ミュオン2次ビームライン整備を継続中。原子核素粒子実験施設は、陽子ビームラインのダンプ据付け、2次粒子ビームラインを整備中。ニュートリノ実験施設は、ニュートリノターゲット収納のヘリウム容器周りの鉄遮蔽体設置、崩壊領域設備の地下部工事と、ニュートリノモニター棟の上屋工事が開始された。

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●東海村との国際親善姉妹都市「アイダホ・フォールズ」の訪問団がJーPARCを見学
 昭和56年に茨城県東海村とアメリカ合衆国アイダホ州アイダホフォールズが国際親善姉妹都市の盟約を結び、現在も交流が続いてる。今回、訪問団の一行(小・中・高校生)が東海村を訪れ、併せてJ-PARCを見学した。

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