2018B期 J-PARC物質・生命科学実験施設(MLF)一般課題(長期)公募要領

MLF中性子ビームラインを利用する実験課題として、2018B期(平成30年度下期)を開始期とする一般課題(長期)(以下、「長期課題」という)の募集を下記のように行います。


1.長期課題について

長期にわたった研究開発戦略が明確で、MLFの利用課題の中でも際立った成果の創出が期待できる課題を、長期課題として募集します。
有効期限は最長3年(または6申請ラウンド)です。なお、長期課題の1年間とはB期から始まりA期で終わる期間を指します。

複数装置の利用とビームタイム要求

長期課題では、複数の中性子実験装置(BL03、BL20除く)を利用できます。一方、ビームタイム要求には上限があります。
複数の実験装置を利用する場合、研究目標の達成に不可欠な装置(主要装置)を選択して下さい(複数選択可)。全ての主要装置で課題実施に必要なビームタイムを配分できる場合にのみ課題が採択されます。
要求できる1年間のビームタイムは1つの装置に対しては最大9日まで、全ての利用装置の合計は最大20日までです。

要求ビームタイムの上限は供用運転日数の5%以内(8サイクル(176日)を標準)としています。各年度の予算や運転計画により供用運転日数が大きく変わることがありますが、そのような場合は上記の要求ビームタイムの上限も変わりますのでご留意下さい。


リエゾン

長期課題では、施設や利用装置の担当者との情報共有や試料環境、ビームタイム調整、データ解析等の支援を担当する“リエゾン”をMLFスタッフ(JAEA、KEK、CROSSのスタッフ)から選んで頂きます。その際、必ず本人の承諾を得て下さい
リエゾンを選べなかった課題についても事前申請は受け付けます。また、事前申請書の受付後、MLFよりリエゾンの選出について助言する場合があります。


他の申請との重複申請に関する制限

申請代表者及び研究グループは、長期課題を利用期間内に1件のみ申請できます。審査中の長期課題がある場合でもほぼ同じ内容の短期課題の申請を受け付けますが、長期課題が採択された場合は長期課題の実施が優先されます(短期課題を実施することはできません)。また、既に長期課題が採択されている課題の申請代表者及び研究グループは、ほぼ同じ内容の短期課題を申請できません。

長期課題は成果公開型課題です。実験報告書の提出が義務付けられているほか、論文等による成果の公開及び成果管理システムへの登録が求められています。


2.申請受付期間

事前申請期間: 2018年 1月12日(金)〜 2月 1日(木)17:00(JST)
本申請期間:  2018年 2月9日(金)〜 3月29日(木)17:00(JST)

事前申請をしていない課題は本申請できません。


3.利用期間とビーム出力

利用期間:2018年11月〜2021年10月(予定)
陽子ビームの出力:(予定)500〜1000kW

500kW運転を想定してビームタイムを計算して下さい。


4.申請資格

申請資格者は、国内外の大学、民間企業及び公的研究機関等に所属する研究者(学生は除く)とします。ただし、経済産業省が公表している外国ユーザーリストに掲載されている機関に所属する者及びNPT未加盟国の申請者については、文部科学省等と協議し、資格の有無を決定します。


5.申請方法

事前申請様式、本申請様式に必要事項を記入の上、電子メールで提出してください。

申請書ダウンロード

提出形式:PDF
申請先:proposal(at)cross.or.jp "(at)"を"@"に置き換えてください。
メールタイトル:Long Term Proposal Application

本申請には、一般課題(長期)申請書および、利用装置毎に個別テーマ課題申請書の両方が必要です。


6.申請を受け付ける実験装置

長期課題の申請を受け付ける実験装置を下記に示します。実験装置の詳細については、実験装置詳細をご覧下さい。

中性子回折装置
中性子非弾性散乱装置
ナノ構造解析装置
他の中性子実験装置

装置の仕様に関するお問い合わせは各装置の担当者までご連絡下さい。


7.申請上の注意点

事前申請について

事前申請では、課題名、研究概要、利用ビームライン、共同研究者、リエゾンを記載して下さい。
長期課題としての成果創出のため、共同研究者には、パルス中性子実験及び利用する主要装置に精通している研究者を加えて頂くことを推奨します。

本申請について

リエゾンと本申請書の作成段階から十分相談した上で本申請をして下さい。

課題審査について

書面審査の後、ヒアリング審査を行う場合があります。
MLFで既に実施した課題の実験報告書の提出及び論文等による成果の公開と登録の有無を審査の参考にします。

「元素戦略」、「連携利用」課題について

文部科学省が推進する”元素戦略”に関連する課題、あるいは“SPring-8”、”SACLA”、”KEK-PF”等の他の量子ビームや京などのスーパーコンピュータも連携して利用する課題については、申請書の該当欄、「元素戦略」または「連携利用」をチェックして頂くようにお願いします。これは、実験課題の動向調査の重要な資料となりますので、ご協力宜しくお願いします。(該当する申請課題に対して、該当しない課題と異なる基準による審査や優先的なビームタイム配分を行うことはありません。)

安全審査および持込み機器の利用・管理について

本申請時及びその更新時に、実験方法、測定試料、持込み機器等について安全審査を行います。

MLFに機器を持ち込む場合、事前にMLFと利用・管理方法について十分協議して下さい。また、他のMLF利用者への使用を許可頂ける場合、MLFへの常設を認めることがあります。

大型機器を持ち込む場合、申請代表者(または機器の所有者)の所属機関とJ-PARCセンター間の協定が必要になることがあります。また、機器を新たに製作する場合、設計段階からMLFと相談して頂くことを推奨します.


8. 採択後の課題について

1年毎の継続手続き

申請代表者には、課題実施状況の報告及び翌年の実施課題の説明の資料として研究計画書と個別テーマ課題申請書を更新したものを毎年提出して頂きます。

成果発表

長期課題採択後1年以上経過した課題については、MLFシンポジウム(量子ビームサイエンスフェスタ内で開催)での成果発表(ポスター発表等)を行って頂きます。

中間評価

中間評価を2年目の課題実施中に行います。申請代表者は、リエゾンと相談の上、研究会等の中間評価に成り得る成果発表の機会を設けて、審査委員の評価を受けて下さい。中間評価を受けない課題、中間評価の結果として継続する価値がない課題と判断された課題は、3年目のビーム利用をお断りします。


9.問い合わせ先

研究計画相談等に関して
申請手続きに関して

"(at)"を"@"に置き換えてください。